焼酎の華
酒造関係では規模の違いはありますが、必ず瓶詰めした製品に異物が混入していないか確認します。
弊社のような小規模蔵では光にかざして目視で確認です。
昨日、七福嶋自慢のレッテルを貼ろうとしたら、ふわふわと綿状の浮遊物が漂っていました。
これは九州では「焼酎の華」とよばれ、焼酎の旨味成分に由来するもので、瓶を振ると溶けてしまいます。
低温で保存すると析出してくる場合がありますが、品質に問題はなく、不良品ではありませんので、ご安心してお楽しみください。
蒸留したばかりの焼酎は、白濁して油が浮いてます。
油なので、気温が低くなると固まって浮いてきます。これをすくい取ったり、濾過したりして少しずつ取り除いて行きますが、この油は旨み、甘みの成分でもありますので、多少は残っているほうが旨いと言われています。
あまり余分に残すと油臭といわれる臭いがつくため、比較的長期間貯蔵する麦焼酎や米焼酎は強めに濾過をかけますが、 蒸留して1,2年で飲みきってしまう芋焼酎はゆるい濾過しかかけていませんので、特に気温の下がる時期には、この焼酎の華が出てくる場合があります。