難しいな・・
東京国税局鑑評会に5年ぶりに出品した。
出品酒を一般の人にも利いてもらって、アンケートをとらせていただいたという。
その結果が今日郵送で届いた。
やはり焼酎、というか酒全般に言えるけど、一言では表しにくい。
同じ酒なのに「臭い」「香りがよい」「物足りない」という感想が並んでいる。
造りをはじめて20年くらいになるけれど、父に任されてからは同じ造りを2年続けたことは無い。
些細な事だけど、毎年少しずつ手直ししながら造ってきた。
自分の酒がわからなくて、なにがいけないのか、何を変えたらいいのか、何を変えられるのか、そういうことを考えながら仕事をしていたし、それこそ自分の酒を知るために、毎日訳がわからなくなるほど嶋自慢を飲んで二日酔いになっていた頃もあった。
やはり評価されるのは「キレイな酒」なんじゃないかなと思う。
そういう部分を以前は「減圧蒸留」とか「活性炭濾過」とか、そういうテクニック・・みたいなものに頼らないといけないのかと思っていた。
最近はそればかりでもないと思うと共に、「うちのはそれほどキレイな酒にしなくてもいいのかな・・」とも思っている。
それよりも常圧は深い香りと甘さじゃないかなと。
でも今回の短評では「辛い」というのがあってちょっとへこんだ。
うちの蒸留器は減圧にできない。
でもそれは父の残してくれたうちの個性だ。
この釜が壊れて、蒸留器をつくらなきゃならなくなったら、きっとまたこれと同じものをつくってもらうと思う。
活性炭もなるべくなら使いたくないな・・と。
ここ数年は年間500グラムも使わなくなった。
今年度はまだなにも使ってない。
焼酎は造ってもすぐには飲めない。
飲んで反省するのは数年前の酒だ。
でも一昨年よりは去年、去年よりは今年、うまくしていきたい。
焼酎つくるのも、文章を書くのもね・・難しいな・・
色々な人が色々なことを言いましょうが、
味に変化のあるところもいいと思いますよ。
だって、本当に作ってるんだからね。
臭いの無い酒がのみたければファクトリーのものをのめばいい。
選んで飲む理由があるんです、嶋自慢はね。
いつも心に染みるコメントありがとね。
自分でこうと決めてやってるんだからいいんだけど、時々ホントにへこむことをいわれるんだよね。
造りというものはぶれない方が良いんでしょうけど、不惑の年を迎えてもぶれまくってるなあ・・・
まあどうにかやって行くしかないですけどね。
苦労も知らずにガンガン飲んでる
だけでスイマセン・・・。
次に呑む時ははビールの後に呑まないで、最初から、
味覚が冴えてるうちに呑んでみようかなって
思いました。
基本ガブガブ呑むので感想はアテにしないで下さいね。
でも、美味しくなかったらいっぱい呑めません。
>kut
いえいえ、たかが焼酎です。
ただ飲んでいただければ幸せですよ。